緑花ガイド
ノウゼンカズラ
古く中国より渡来した植物で、高さ3~6mになるつる性の落葉高木です。茎から付着根を出し、他の樹木や壁などに張り付いて伸びます。
花は、黄赤色の一日花ですが、次々と咲き続け、6月から9月頃まで、咲きます。
生長が早いので、苗を植えつければ、3年もすると花が見られるようになります。1mほどの苗木は、2~3年育て、一定の高さの幹を作り、その先端から枝を垂らして開花させるとスタンダード仕立てになります。
植え付け
3月から4月上旬に、日当たり、水はけのよい渇き気味の場所を選びます。大きめの穴を掘り、元肥として堆肥をたっぷりと入れ、根を大きく広げて植えます。
植え付けた後は、仕立て方に合わせて、支柱を立てておきます。
施肥
やせ地でなければ、特に施肥の必要はありません。
施肥する場合は、窒素肥料を避け、枝葉をあまり茂らせないようにします。
病虫害
害虫は、春先に新梢にアブラムシがつきやすい程度で、その他の害虫はあまりありません。
剪定
落葉後の11~2月に、細かい枝をすべて切り幹だけにするかなり強い切り戻しをします。こうすると翌年の春に勢いのよいつるが出て、花がたくさん咲きます。
新梢の先端に5月頃から花芽がつき、一ヶ月もすると開花しはじめます、この新梢を剪定してしまうと、花が咲きません。
幹の途中から出るつる、地ぎわから出るヒコバエ、伸びた根から出る芽などは、早めに切り取っておきます。
仕立て方
幹の直径が3cm以上になると花をつけるので、できるだけ幹を立て、早く太らせます。
ポール仕立てや傘形仕立てにしたり、壁面をよじ登らせたり、斜面や土留めの石垣に垂らします。
類似種
アメリカノウゼンカズラ(別名コノウゼンカズラ)もよく栽培されています。
北アメリカ原産の低木で、小葉が9~11枚、葉裏の葉脈上に毛があり、花は径3~4cmで、花筒が細長く、ノウゼンカズラより赤味の強い橙紅色の花が咲きます。
ノウゼンカズラ“コンテッササラ”
ノウゼンカズラよりやや小さめ
のピンク色の花が咲きます。